猛烈な暑さが続いています。暑いとじっとしていても汗をかくため、運動しているのと同じように体力を消耗してしまいます。特に高齢者では、体温上昇に対する反応も低下するため、気がついたときにはすでに動けなくなるくらいに熱中症が進行してしまっているケースもあるようです。体温が上昇しないように積極的に予防することが重要になります。
また、冷房の効いた室内と暑い戸外とを頻繁に行き来すると、温度差によるストレスで体の調節機能が疲弊してしまいます。だるさや疲れやすさなどの不調を感じ、食欲が落ちてしまうことも少なくありません。そうならないように、日々心がけたい暑さに負けない対策の基本は「食事(栄養補給)、睡眠、水分補給」です。
食事では、暑さで失われたビタミンやミネラルを補充するために、夏野菜(瓜科と茄子科の野菜)を積極的に取り入れましょう。瓜科の野菜はキュウリ、ゴーヤ、スイカ、メロンなど、茄子科のおなじみは、ナス、トマト、唐辛子、ピーマン、シシトウなどです。これらの野菜にはビタミンやミネラルが多く含まれますので、夏バテ予防には最適です。昔から旬の野菜を食べることが健康に良いと言われているのは、理に叶っているのです。
また、オクラやモロヘイヤなどのネバネバ成分には免疫力を上げる働きがありますので、これらも積極的に活用するとよいでしょう。
喉の渇きを感じる前に水分を補給することが大切です。ただし、温度が体温よりも低い冷たい飲み物を一気に大量に摂ることはおすすめしません。こまめに補給するようにしましょう。尿の色が濃くなってきたら脱水のサインです。
暑い環境では汗の中に様々なミネラルが失われてしまいますので、水分と一緒に、塩分(ナトリウム)、マグネシウム、カリウムといったミネラルも補充してください。梅干しには、これらのミネラルの他クエン酸など、疲労回復に役立つ成分が多く含まれていますので、この時期は上手に利用したいものです。なお、市販のスポーツドリンクには、糖質が多いものや、リン酸を添加したものもありますので、成分をよく確認し、摂り過ぎに注意してください。また、お茶やコーヒーは利尿作用があるので水分を補給することにはなりません。基本は水ですが、飲みにくい場合はレモンなどで味付けをしてみましょう。
短時間で暑さを和らげたいときは、室内でもエアコンと扇風機を併用することで、体感温度を下げることができます。また、近年の研究では、手のひらや足裏を冷却することが、深部体温を下げるために有効であることがわかってきました。手や足を冷たい水の中にしばらくつけておくだけでも、冷却効果を体感することができます。これは手のひらや足の裏の血管構造が他の部位とは少し違って動脈と静脈の吻合部分が多いため、熱交換機(ラジエター)の役割を果たしているからです。
根本的な対策としては、適度な運動で暑さに慣れることも効果的なようです。ただし、無理は禁物。最も気温が高い時間帯には外出や戸外活動を控えましょう。冷房の効いた室内にばかりいると体が冷え過ぎてしまいますので、就寝前には湯船に浸かり、冷えた体をしっかり温めるようにしましょう。入眠しやすく、質の良い睡眠にもつながるでしょう。
特に一人暮らしの高齢者などは社会的に誰かとつながっているということも重要な対策の一つです。自分では気づけないことに気づいて助けてくれる人や、SOSを出せる相手が身近にいるということは、健康維持にとっても大切なことなのです。
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