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現代人は微量栄養素が
うまく摂れていない

現代人は微量栄養素がうまく摂れていない

飽食の現代では、過剰な栄養素と不足しがちな栄養素とのバランスが崩れて不調を招く場合が多くなっています。重要なのが「微量栄養素」と総称される「ビタミン・ミネラル」の摂り方です。
近年では盛んにたんぱく質摂取の重要性が取り沙汰され、多くの方がたんぱく質を意識した食事をしていますが、体内でたんぱく質合成をコントロールしているのはビタミン・ミネラルですから、ビタミン・ミネラルが十分になければ、たんぱく質をいくら摂っても、体はうまく作られません。現代人はもっと「ビタミン・ミネラル」を意識すべきではないでしょうか。

ビタミンは「補酵素」、
ミネラルは「無機質」

ビタミンは「補酵素」、ミネラルは「無機質」

ビタミンとは「補酵素」という意味で、その名の通り、栄養成分を代謝する際に酵素の働きをサポートしています。ビタミンは元素同士が結合した分子構造をしていますが、酵素の働きによって分解・結合されます。体内で合成できるビタミンと体内で合成できないビタミンがあり、種類によって役割は異なりますが、例えばビタミンB群はエネルギー代謝に、ビタミンDは免疫維持に欠かせないなど、いずれも重要な役割を果たしています。
一方、ミネラルとは、主要4元素(酸素・炭素・水素・窒素)を除く元素の総称であり、無機質とも呼ばれます。ナトリウム、マグネシウム、カリウムなどの主要ミネラルや、鉄、亜鉛などの微量ミネラルを含む16種類が、人間にとって欠かせない「必須ミネラル」とされています。
しかし、これら以外にも、シリコンやホウ素、バナジウムなどのように条件付きで重要とされるミネラルや、健康に影響を与える可能性があるミネラルが複数存在します。
現在では111種類あるミネラルのうち、30種類以上が人体に関与していると考えられており、必須ミネラル以外にも体にとって重要な役割を果たすものが含まれています。
体をつくるうえでも、エネルギーをつくるうえでも、ビタミン・ミネラルは重要な調整役となります。さらに、細胞を酸化ストレスから守り、その機能を整えるためにも、ビタミン・ミネラルが欠かせません。これらはチームワークで働きます。だからこそ、不足している1種類を補えば良いというものではなく、多くの種類のビタミン・ミネラルをバランスよく摂ることが重要なのです。

補給できる量が減って
消費に傾きがち

補給できる量が減って消費に傾きがち

「野菜をたくさん食べるように意識しているからビタミン・ミネラルは摂れている」と思っていても、実は十分に補給できていないこともあります。なぜなら、そもそも土壌に含まれる栄養素が減っていて、野菜に含まれるビタミン・ミネラルの量が激減しているからです。
さらに、日常生活ではビタミン・ミネラルが大量に失われる場面が多くあります。ストレスに晒されれば、それに対抗するホルモンを作るために大量のビタミンCが使われ、亜鉛、マグネシウムなども消費されます。また、アルコールを飲めば、分解のためにビタミンB群や亜鉛が使われます。
現代の生活では、ビタミンやミネラルの摂取が不足しやすく、消費が増える傾向があることを理解しておきましょう。食事においては、できるだけ多種類のビタミンやミネラルを摂取することを心がけ、自分の生活習慣において不足しがちな栄養素を把握して補うことが大切です。また、食事だけでは必要量を賄えない場合には、サプリメントの活用を検討するなど、適切な知識をもって意識的に調整することが大切です。

ビタミン・ミネラルは
体の土台を作る主役

ビタミン・ミネラルは体の土台を作る主役

体内でビタミンやミネラルのバランスが崩れても、すぐに病気を発症するわけではありません。しかし、その影響はじわじわと体を蝕んでいきます。「だるい」「疲れやすい」「イライラする」「集中力が低下する」「体が冷える」など、「病院に行くほどではないけれど、何となく不調」という状態から始まることが多いようです。このような不調を放置すると、長期的には慢性炎症や、免疫力の低下を招き、命に関わる深刻な病気へとつながる可能性があります。
体の基盤を支える栄養素だからこそ、ビタミンやミネラルは健康維持の主役と言っても過言ではありません。たんぱく質よりも先に、ビタミンやミネラルをバランスよく摂れる食事を考えてみましょう。

まとめ

  • ビタミン・ミネラルが摂れていなければ、
    たんぱく質をいくら摂っても、
    体はうまく作られない
  • ビタミンは酵素の働きをサポートする
    「補酵素」
  • ミネラル(無機質)は主要4元素
    (酸素・炭素・水素・窒素)を除く
    元素の総称、
    30種類以上存在する
  • 体をつくるうえでも、
    エネルギーをつくるうえでも、
    ビタミン・ミネラルは重要な調整役
  • 現代生活はビタミン・ミネラルの
    消費に傾きがち
  • まずはビタミン・ミネラルを
    満遍なく摂れる食事を