生卵を食べるのは日本だけの食文化なのですが、最近では海外でも流行り始めているそうです。
1人が年間300個以上食べる日本は世界2位の消費量です。(一位は近差でメキシコ)
ヨーロッパの約2倍の量を食べています。研究者からは卵の消費と寿命を注目されている方も多いほど、素晴らしい食べ物です。
有精卵がいいのか?平飼いがいいのか?色んな意見があります。
まず有精卵とは交尾をして産まれる卵の事を言いますが、すなわち平飼いを意味することが多いです。平飼いはアメリカの動物愛護の観点から生まれたブームの一つですが、土地が狭い日本にはフィットしづらい飼育方法でもあります。ちなみに私は平飼いには拘りません。実際、ゲージを広く清潔にしている良い養鶏場も沢山あります。
さて、スーパーに並んでいる卵は殆どが無精卵ですが、有精卵、無精卵どちらがいいのでしょうか?
有精卵・無精卵の構成成分的な違いは、「胚盤(ひよこの元)の有無」です。この胚盤は、点ほどの小サイズで、それそのものが卵の構成成分に大きく影響することはありません。有精卵か無精卵かよりも、よい飼料を食べていることの方がよほど卵の成分に影響すると思います。黄身がオレンジの物が良いという誤解もありますが、あの色はパプリカ色素を食べさせると濃いオレンジになります。卵が素晴らしく、同時に恐ろしくもあるのは食べたものが全て黄身に移行するという事です。お母さんが良いものを食べれば元気な赤ちゃんが産まれるように。ほうれん草を食べさせれば葉酸値の高い卵、ごまを食べさせればセサミンが多い卵、コメばかりを食べれば真っ白な黄身だって作れます。
安い卵は飼料も安い。栄養価の高い飼料を食べさせている卵、ナチュラルな餌を食べていてその鶏自身が健康であることが大切です。飼育方法や餌に注目して是非卵を選んでください。調理方法ですが、新鮮な卵は水分を沢山含んでいるので茹で卵にしても上手に皮が剥けなかったりします。茹で卵や温泉卵は10日ほど置いた卵が最適です。
完全栄養食だからこそ、価格は高めの良い卵を選びましょう!
Smile Circle株式会社
岩城 紀子代表取締役社長
1972年兵庫県生まれ。ギャップジャパン、機能性食品開発のバイオベンチャーを経て、2008年にスマイルサークル株式会社を設立。「丁寧においしい食品を作っているのに商売が下手な生産者」にかわって販路拡大、商品開発を担うかたわら、さまざまな食品会社のコンサルタント業やバイヤー代行を務める。14年に株式会社グランドフードホールを設立。兵庫県芦屋市と東京・六本木に店舗を展開。百貨店など約100社の販売先、全国各地の約2600社のメーカーと取り引きしている。テレビ東京「カンブリア宮殿」に出演し話題騒然。
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