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いろいろな野菜を上手に摂る工夫

1日4色以上の野菜で炎症を防ぐ

野菜不足にならないように、日頃から意識して摂取しているは多いことでしょう。野菜は1日350g以上の摂取が推奨されています。しかし、実際はどのくらい食べれば十分なのか、なかなかイメージしづらいものです。そのようなときは量ではなく野菜の色に注目して、赤・黄・橙・緑・紫・黒・白の7色の野菜から「1日4色以上」を目安にすることをおすすめします。
野菜は必須栄養素であるビタミンやミネラルの大事な摂取源ですが、それ以外にも独自の色、香り、苦味などがあります。これらは「ファイトケミカル」と呼ばれる植物に含まれる化学物質によってもたらされる特徴です。ファイトケミカルは、ビタミン・ミネラルとは違って、その機能や摂取目安量が明らかになっていない部分も多く、体の生理機能の維持に不可欠とまでは言えません。しかし、体内の炎症を防ぐ抗酸化作用や脂肪燃焼、免疫力強化など、さまざまな健康への恩恵が期待されます。

主な野菜の色とファイトケミカル

ファイトケミカルは、自分では動くことができない植物が天敵や紫外線などから身を守るために作り出した成分と言われています。特に色素成分に出ることが多いため、さまざまな色の野菜を食べることで効率的に摂取できるのです。1日4色以上の野菜を組み合わせて食べることでいくつものファイトケミカルが体内に取り込まれて力を出し合い、効果を発揮してくれます。主な野菜の色とファイトケミカルの特徴をまとめておきます。


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野菜を上手に摂る工夫①
野菜のお皿は1日4〜5皿

1日350gの野菜は両手のひらに3〜4杯分ですが、調理をするとかさが減ります。野菜を使った料理を1日4〜5皿と考えると、必要量が摂りやすいでしょう。副菜を4〜5皿も揃える必要はありません。魚や肉と一緒に調理して主菜にしてもよいですし、主食を添えてワンプレートにするのも一つの方法です。


野菜を上手に摂る工夫②
買い物のたびに別の野菜を選ぶ

一人暮らしや家族が少ない場合、多種類の野菜を使いきれないという悩みも多いもの。そんなときは、長いスパンで多種類の野菜を取り入れるように、例えば同じ葉物野菜でもほうれん草を選んだ翌週は小松菜にするなど、「次の買い物で別の野菜を選ぶ」ように意識しましょう。

野菜を上手に摂る工夫③
魚・肉と一緒に調理する

例えば魚や肉をフライパンで焼く際に、同じフライパンで付け合わせの野菜も加熱するなど、主菜を作るときに野菜を組み合わせれば手軽に野菜を増やせます。


野菜を上手に摂る工夫④
まとめて下ごしらえ

「下ごしらえが面倒」というのが野菜料理のハードルになりがち。あらかじめまとめて下ごしらえしておけば、手間を短縮でき、あと1品の野菜料理を増やしやすくなります。例えば、ブロッコリーや青菜は一つの鍋で茹でることも可能。お湯を沸かす手間も省けます。キャベツ、にんじん、玉ねぎなどいろいろな料理によく使う野菜は切って冷凍しておけば、すぐに使えます。


まとめ

  • 赤・黄・橙・緑・紫・黒・白の7色の野菜から
    「1日4色以上」を目安に
  • 野菜にはビタミン、ミネラルのほか
    「ファイトケミカル」も含まれている
  • ファイトケミカルは野菜が身を
    守るために
    つくった化学物質。
    色、香り、苦味などの成分となる
  • さまざまな色の野菜を組み合わせて
    摂ることで、
    いくつもの
    ファイトケミカルの作用が期待できる
  • 1日4〜5皿野菜を使った料理を摂る
  • 魚や肉と一緒に調理する、下ごしらえを
    まとめる
    などで野菜を摂る工夫を