SL Creations

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サイエンスに基づいた栄養の知識をお届けします。

Smile Circle株式会社 岩城紀子社長の「正しい食品の選び方」 vol.5

vol.6「ビタミンCと免疫」

ビタミンCで一番私が驚いたのは、他の動物は皆、自分の体の中で作れるのに、人間や猿だけが作れないという事実です。理由はまだ解明されていませんが、私達は自らの力でビタミンCは作れませんから、食べ物から摂るしか方法が無いわけです。
私達は一日に100mgのビタミンC摂取しなければいけません(レモン5個分!)。しかも水溶性なので溜め込むことも出来ない。これを結構きちんと、意識しなければいけません。実は食べ物でビタミンCを多く含むのはレモンではなく、赤ピーマン、ブロッコリー、ケールなのです。毎日しっかり摂るならやっぱり青汁は便利ですね。ビタミンCは熱に弱いのは有名ですが、そんなに毎日ムシャムシャと生の野菜を大量に食べるのは不可能なので、私はジャガイモもビタミンCを摂れる重要な食物と考えています。ジャガイモは熱を加えてもデンプンが守ってくれるのでビタミンCが残るのだそう。

ペットボトルのお茶やジュースにビタミンCが入ってるから大丈夫!と思っている方がいました。一般的に身体に良いと言われるビタミンCは「還元型」。それに対してペットボトルにビタミンCが入る理由は、栄養強化のためではなく酸化防止剤として使われていますが、このビタミンCは「酸化型」とよばれるそうです。化学は得意では無いので簡単に説明しますと、空気中の酸素によって劣化することを「酸化」と言います。一方が「酸化」すればもう一方は「還元」するというギブアンドテイクの関係があるようです。お茶など清涼飲料中のビタミンCは、自身が身代わりになって酸化することで飲料の色や味を保っている訳です。そう考えると自分を犠牲にするなんてビタミンC偉いねーと飲んであげたい所ですが、この「酸化型ビタミンC」は飲料の色や味を保つことでその役目を果たしているので、私たちの体に有効なビタミンCを摂ったことには成らないのです。
ストレスや美肌のためにも絶対必要なビタミンC 。賢く摂取していきたいですね。

Smile Circle株式会社

岩城 紀子代表取締役社長

1972年兵庫県生まれ。ギャップジャパン、機能性食品開発のバイオベンチャーを経て、2008年にスマイルサークル株式会社を設立。「丁寧においしい食品を作っているのに商売が下手な生産者」にかわって販路拡大、商品開発を担うかたわら、さまざまな食品会社のコンサルタント業やバイヤー代行を務める。14年に株式会社グランドフードホールを設立。兵庫県芦屋市と東京・六本木に店舗を展開。百貨店など約100社の販売先、全国各地の約2600社のメーカーと取り引きしている。テレビ東京「カンブリア宮殿」に出演し話題騒然。